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残業代を請求されたら

残業代請求は、労働者が退職した後に請求されることが多く、その流れは一般的に以下のとおりです。

退職
最終給与・退職金 の支払い
内容証明郵便の受領
交渉
あっせん、訴訟・労働審判

内容証明郵便を受領した段階で留意すべき事項

労働者が退職し後、まずは書面にて残業代の支払いを請求されるのが一般的ですが、多くの場合は、内容証明郵便で請求されます。
内容証明郵便を受領した際の留意点は以下のとおりです。

①支払期限を指定されても慌てない

内容証明郵便では、通常「書面到達から〇日以内に支払え」との期限が付されていることも多く、その文面を見て慌てる方も多いかと思います。
しかし、このような期限の設定には拘束力は認められませんし、期限が過ぎたからといって直ちに訴訟を提起されるわけでもありません。
よって、支払期限を見て慌てないことが大事です。

②消滅時効が成立していないか確認する

賃金債権の消滅時効は2年とされております。
これはすなわち、2年以上前に発生している残業代は消滅時効にかかることを意味します。そこで、請求を受けている残業代のうち、2年以上前のもの請求されていないか確認する必要があります。

③計算根拠(資料)の開示

内容証明郵便に金額の計算根拠が示されていればよいのですが、これが示されていない場合には、「なぜその金額となるのか」を相手方に開示してもらう必要があります。
もちろん、会社側でタイムカードや出勤簿等で労働時間を管理しているようであれば、これに基づく労働時間と未払い額を確認しておくことが望ましいです。
なお、実際残業代を請求される場合には、労働者側より、会社側で保管している資料の開示を求められるケースも考えられます。
このような場合、会社側が資料の開示に応じなければならない法的根拠はありませんが、交渉をスムーズに進めるためには、資料の開示にあえて応じるのも一つの方法だと思われます。

交渉の段階で留意すべき事項

交渉を行う場合、労働者側から開示を受けた資料や会社側が保管している資料を精査し、十分な準備をする必要があります(十分な準備もしないまま、ただやみくもに交渉を進めないよう注意するべきです。)。
なお、時効が成立している分についても請求を受けているようなケースの場合、交渉の過程で債務を承認することによって消滅時効を中断させないよう気を付けるべきでしょう。

あっせん、訴訟、労働審判の段階で留意すべき事項

法的には、事前の任意の交渉を行うことなく、突然これらの申立てを行うことも可能です。
これらの手段がとられる場合、会社側は裁判所等から届く呼出状により、申立の事実を知ることとなります。
呼出状を受領した場合、その中身を確認するのは当然ですが、特に労働審判の申し立てがなされた場合には、その対応に注意が必要です。
労働審判手続きは、3回以内に終結させるという特殊性がありますので、第1回期日から充実した反論等を行う必要があります。
そのため、労働審判の申立てがなされたときは、可能な限り早く弁護士に相談し、第1回期日に向けた準備を早期に進める必要があるでしょう。

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