団体交渉、解雇問題などの、使用者側の労務問題を弁護士が解決!団体交渉、労務問題なら名古屋総合法律事務所へ

名古屋・丸の内事務所

地下鉄 鶴舞線・桜通線
丸の内駅4番出口徒歩2分

岡崎事務所

JR岡崎駅 徒歩5分

金山事務所

JR・名鉄・地下鉄 金山駅
徒歩1分

一宮駅前事務所

名鉄一宮駅・尾張一宮駅
徒歩5分

弁護士 杉浦恵一

退職金不支給規定の有効性

退職金は、そもそもどのような会社にもある訳ではなく、就業規則で退職金規程が定められている場合や、慣習で具体的な計算方法も決まっていて支給することになっている場合など、限られた場合に支給されます。

そのため、退職金規程のない会社では、当初から退職金が支給されない場合もあります。

また、近年では、転職の増加といった事情から、退職金規程・退職金制度を廃止し、退職金分を給与に上乗せする会社や、確定拠出金制度に移行・導入したり、中小企業退職金共済など外部の退職金制度を使う会社もあります。

しかし、まだまだいろいろな会社で、退職金制度をもっている会社もあると思われます。

退職金制度・規程があり、具体的に退職金を支払うこと及びその金額の計算方法などが決まっていれば、原則として退職金を受け取るのは労働者・退職者の権利となりますので、後から(例えば退職後に)、その内容を会社側が一方的に変更することはできません。

他方で、最初から退職金規程の中に、一定の条件が発生した場合、一定の条件を満たした場合には、退職金を支払わなくても済むようしたり、半分など一定割合の退職金をカットする内容の規定が含まれていることがあります。

そもそも退職金を支給するか否かが退職金規程の有無による、つまり退職金規程を作るかどうかが会社側の任意であれば、退職金を支給しない条件や退職金をカットする条件が予め決まっていれば、基本的には有効になるようにも思われます。

しかし、実際にどのような条件でも認められるのでしょうか。

前提として、退職金はどのような性質の金銭なのかという点について、いくつかの見解があります。

例を挙げると、① 退職金は在職中の賃金の後払いとする考え、② 退職金は在職中の貢献に対する褒章とする考え、③ 退職金は退職後の退職者の生活を保障するためのものだとする考え、といったような考えに分かれています。

仮に① ② だとすれば、在職中の貢献を無にするようなマイナスの事態を生じさせたようなときには、減額や不支給とされてもおかしくはないと考えられます。

この点について、法律上は必ずしも明確ではありません。

では、裁判例ではどのように判断されているのでしょうか。過去に退職金の不支給規定の有効性が争われた事例はいくつかあります。

その例を見ますと、

この事案では、退職後に同業他社に就職した場合には、就業規則の定めに従って退職金の半額を返還するという約束の下、退職金を受け取ったものの、退職者が同業他社に就職したため、元勤務先から支払済みの退職金の半額を返還するように求められたという事案です。

この事案では、一審は損害賠償額の予定であるとして、そのような退職金規程は無効だと判断しましたが(※労働基準法16条)、高等裁判所、最高裁判所では、同業他社に再就職した社員の退職金を自己都合退職金の半額と定めることは、退職金が功労への報償的な性格を併せ持っていることからすれば、合理性のない措置とはいえないとし、自己都合退職金の半額しか退職金が発生しないとする趣旨であっても、労働基準法や民法に反するものではないとされ、半額の返還が認められました。

つまり、実質的に一定の事由により退職金をカットすることが認められています。

この事案では、痴漢行為により2回逮捕され、執行猶予付き判決を受けた社員が、就業規則の懲戒条項に基づいて懲戒解雇された上、退職金規程の不支給条項により退職金も支給されなかったところ、その従業員から、懲戒解雇は処分が重すぎて無効であることと、退職金全額不支給とするほどの不信行為には当たらないとして、退職金の支払いを求めて提訴されたという事例です。

これに対して裁判所は、懲戒解雇については有効と判断しましたが、退職金の全額不支給に関しては、賃金の後払い的な要素の強い退職金では、その退職金の全額を不支給とするには、労働者の功労を抹消するほどの重大な不信行為が必要であり、会社と直接関係のない非違行為を理由に、退職金の全額を不支給とすることは、経済的にみて過酷な処分だということで、本来の退職金の3割に限って支給が認められました。

この事案では、バスの運転手が、乗客から合計1150円の支払を受けた際、硬貨を運賃箱に入れさせたが、千円札1枚を手で受け取ってそのまま売上とせずに着服したこと等を理由として、この職員が懲戒免職処分とされた上で、退職手当等の全額も不支給とする処分を受けたという事例です。(※「処分」となっているのは、公務員であるためです)

これに対して、処分を受けた職員が懲戒免職処分と退職手当等の全額不支給の処分の取消しを求めて提訴したという事例です。

これに対して裁判所は、管理者の判断が、社会観念上著しく妥当を欠いて裁量権の範囲を逸脱し、又はこれを濫用したと認められる場合に、違法となるという基準を示した上で、職員による着服行為は、市のバス事業の運営の適正を害するだけでなく、バス事業への信頼を大きく損なうものということができ、また、着服行為を否認しようとするなど元職員の態度が誠実なものであったとはいえないとして、処分の取消しを認めませんでした。

最後の事例は公務員のため、やや特殊とも言えますが、このように、退職金規程で退職金の不支給や退職金をカットする内容が含まれていたとしても、必ずしも全て認められるとは限りません。

退職金規程を整備する場合には、このような点についても注意する必要があるでしょう。

【ご相談予約専門ダイヤル】

0120-758-352

平日・土日祝 6:00-22:00

【相談時間のご案内】

平日 9:00-18:30
夜間 17:30-21:00
土曜 9:30-17:00

※夜間相談の曜日は各事務所により異なります

詳しくはこちら▶

電話・オンライン相談はじめました

LINE予約はじめました

名古屋総合法律事務所のご紹介

労務問題教室

労務ブログ

労務チーム紹介バナー

サブコンテンツ

メインコンテンツ

事務所概要

【名古屋・丸の内事務所】
〒460-0002
名古屋市中区丸の内二丁目20番25号
メットライフ名古屋丸の内ビル6階(旧丸の内STビル)
地下鉄桜通線 丸の内駅の東改札より
徒歩2分

【岡崎事務所】
〒444-0818
愛知県岡崎市羽根二丁目7番地14
(旧住所:愛知県岡崎市羽根町字北ノ郷45番地)

【金山駅前事務所】
〒456-0002
名古屋市熱田区金山町一丁目7番8号
電波学園金山第2ビル5階

【一宮駅前事務所】
〒491-0858
愛知県一宮市栄一丁目11番16号
マースビル6階

TEL 052-231-2601 FAX 052-231-2602 アクセスはこちら

事務所外観

丸の内事務所外観

名古屋・丸の内エリア

名古屋丸の内事務所

金山事務所外観

金山エリア

金山駅前事務所

一宮駅前事務所外観

一宮エリア

一宮駅前事務所

岡崎事務所外観

岡崎エリア

岡崎事務所

対応マップ

より良いサービスのご提供のため、労務問題の取扱案件の対応エリアを、下記の地域に限らせて頂きます。
【取り扱いエリア】
愛知県西部 (名古屋市千種区,東区,北区,西区,中村区,中区,昭和区,瑞穂区,熱田区,中川区,港区,南区,守山区,緑区,名東区,天白区, 豊明市,日進市,清須市,北名古屋市,西春日井郡(豊山町),愛知郡(東郷町),春日井市,小牧市瀬戸市,尾張旭市,長久手市津島市,愛西市,弥富市,あま市,海部郡(大治町 蟹江町 飛島村), 一宮市,稲沢市,犬山市,江南市,岩倉市,丹羽郡(大口町 扶桑町),半田市,常滑市,東海市,大府市,知多市,知多郡(阿久比町 東浦町 南知多町 美浜町 武豊町))
愛知県中部 (豊田市,みよし市,岡崎市,額田郡(幸田町),安城市,碧南市,刈谷市,西尾市,知立市,高浜市)
愛知県東部(豊橋市,豊川市,蒲郡市,田原市,新城市,北設楽郡(設楽町 東栄町 豊根村))
岐阜県南部(岐阜市,関市,美濃市,羽島市,各務原市,山県市,瑞穂市,本巣市,本巣郡(北方町),多治見市,瑞浪市,土岐市,大垣市,海津市,養老郡(養老町),不破郡(垂井町 関ヶ原町),安八郡(神戸町 輪之内町 安八町),揖斐郡(揖斐川町 大野町 池田町),恵那市,中津川市,美濃加茂市,可児市,加茂郡(坂祝町 富加町 川辺町 七宗町 八百津町 白川町 東白川村),可児郡(御嵩町))
三重県北部(四日市市,三重郡(菰野町 朝日町 川越町),桑名市,いなべ市,桑名郡(木曽岬町),員弁郡(東員町))
三重県中部(津市,亀山市,鈴鹿市)
静岡県西部(浜松市,磐田市,袋井市,湖西市)

以下の事項に関して、万一、閲覧者様または第三者に損害が発生した場合においても、当事務所は一切の責任を負いません。

  • 当事務所サイトに掲載されている記事について、情報の正確性に努めておりますが、法律の改正等により内容に誤りが生じる場合、事実関係の相違により当てはまらない場合、解釈の違いにより適用できない場合もございます。そのため、情報が不正確や誤認等であることなどにより生じたいかなる損害に関して、当事務所は責任を負いません。
  • 当事務所は、当事務所サイトの記事や内容の引用、配布等をお断りしております。そのため、当事務所サイトの記事や内容を利用することに伴って生じた損害等に対して、当事務所は責任を負いません。
  • 当事務所サイトの記事や内容は、予告なく、変更・修正・削除する場合がございます。
  • 当事務所サイトの記事や内容に関するご質問には、対応できません。

関連サイト

事務所サイト

当事務所の専門サイトのご案内
事務所サイトをご覧ください。

Copyright © 弁護士法人 名古屋総合法律事務所 All Rights Reserved.
運営管理:弁護士法人 名古屋総合法律事務所 所属:愛知県弁護士会(旧名古屋弁護士会)

弁護士の法律相談・法務相談、司法書士の登記相談・登記手続一般 〒460-0002 名古屋市中区丸の内二丁目20番25号 メットライフ名古屋丸の内ビル6階(旧丸の内STビル) TEL:052-231-2601 FAX:052-231-2602
■提供サービス…交通事故、遺言・相続・遺産分割・遺留分減殺請求・相続放棄・後見、不動産・借地借家、離婚・財産分与・慰謝料・年金分割・親権・男女問題、債務整理、過払い金請求・任意整理・自己破産・個人再生、企業法務、契約書作成・債権回収、コンプライアンス、雇用関係・労務問題労働事件、対消費者問題、事業承継、会社整理、事業再生、法人破産
■主な対応エリア…愛知県西部(名古屋市千種区,東区,北区,西区,中村区,中区,昭和区,瑞穂区,熱田区,中川区,港区,南区,守山区,緑区,名東区,天白区, 豊明市,日進市,清須市,北名古屋市,西春日井郡(豊山町),愛知郡(東郷町),春日井市,小牧市瀬戸市,尾張旭市,長久手市津島市,愛西市,弥富市,あま市,海部郡(大治町 蟹江町 飛島村), 一宮市,稲沢市,犬山市,江南市,岩倉市,丹羽郡(大口町 扶桑町),半田市,常滑市,東海市,大府市,知多市,知多郡(阿久比町 東浦町 南知多町 美浜町 武豊町)) 愛知県中部(豊田市,みよし市,岡崎市,額田郡(幸田町),安城市,碧南市,刈谷市,西尾市,知立市,高浜市) 愛知県東部(豊橋市,豊川市,蒲郡市,田原市,新城市,北設楽郡(設楽町 東栄町 豊根村)) 岐阜県南部(岐阜市,関市,美濃市,羽島市,羽島郡(岐南町,笠松町),各務原市,山県市,瑞穂市,本巣市,本巣郡(北方町),多治見市,瑞浪市,土岐市, 大垣市,海津市,養老郡(養老町),不破郡(垂井町 関ヶ原町),安八郡(神戸町 輪之内町 安八町),揖斐郡(揖斐川町 大野町 池田町),恵那市,中津川市,美濃加茂市,可児市,加茂郡(坂祝町 富加町 川辺町 七宗町 八百津町 白川町 東白川村),可児郡(御嵩町)) 三重県北部(四日市市,三重郡(菰野町 朝日町 川越町),桑名市,いなべ市,桑名郡(木曽岬町),員弁郡(東員町)) 三重県中部(津市,亀山市,鈴鹿市) 静岡県西部(浜松市,磐田市,袋井市,湖西市)